株式会社BlueAI 代表取締役CEO / ソフトウェアエンジニア / プロダクトエンジニア / Google Cloud Architect / 元AIスタートアップ(Doorkel)
Claude Code と MCP サーバーの連携ガイド|外部ツールをAIエージェントに接続する方法
Claude Code の MCP(Model Context Protocol) 連携を使うと、外部のツールやサービスを AI エージェントに直接接続できます。データベース、API、ファイルシステム、SaaS ツールなど、あらゆる外部リソースへのアクセスを Claude Code に追加し、開発の自動化範囲を大幅に拡大できます。
本記事では、MCP の基本概念、Claude Code での設定方法、実用的な活用例、おすすめの MCP サーバー、トラブルシューティングまで詳しく解説します。
MCP(Model Context Protocol)とは
MCP は Anthropic が策定したオープンプロトコルで、AI モデルと外部ツールを標準化された方法で接続するための仕組みです。
なぜ MCP が必要なのか
Claude Code は標準でファイル操作、シェルコマンド実行、Git 操作などが可能ですが、以下のような外部リソースへのアクセスには MCP サーバーが必要です。
- データベースへの直接クエリ(PostgreSQL、MySQL、SQLite)
- Web API の呼び出し(GitHub API、Slack API、Google API)
- SaaS ツールとの連携(Notion、Linear、Figma)
- 専用ツールの利用(ブラウザ自動化、Web スクレイピング)
MCP サーバーは「Claude Code に新しい能力を追加するプラグイン」と考えるとわかりやすいでしょう。
MCP の構成要素
MCP は3つの主要な概念で構成されています。
| 要素 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| Tools | Claude Code が呼び出せる関数 | query_database, send_message |
| Resources | 読み取り可能なデータソース | データベースのスキーマ、API ドキュメント |
| Prompts | 事前定義されたプロンプトテンプレート | レビューガイドライン、コーディング規約 |
Claude Code での MCP サーバーの設定方法
MCP サーバーの設定は settings.json で行います。
グローバル設定(全プロジェクト共通)
~/.claude/settings.json に記述すると、すべてのプロジェクトで利用可能になります。
{
"mcpServers": {
"my-server": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "my-mcp-server"],
"env": {
"API_KEY": "your-api-key"
}
}
}
}
プロジェクト固有の設定
プロジェクトルートの .mcp.json に記述すると、そのプロジェクトでのみ有効になります。チームメンバーと共有する場合に便利です。
{
"mcpServers": {
"project-db": {
"command": "npx",
"args": ["-y", "@modelcontextprotocol/server-postgres"],
"env": {
"DATABASE_URL": "postgresql://localhost:5432/mydb"
}
}
}
}
設定の反映
MCP サーバーの設定を変更した後は、Claude Code を再起動する必要があります。/mcp コマンドで接続状態を確認できます。
> /mcp
# 接続中のサーバーとそのステータスが表示される
実用的な MCP 活用例
1. データベースへの直接クエリ
PostgreSQL や MySQL の MCP サーバーを接続すると、Claude Code にデータベースの内容を直接確認させながらコードを書かせることができます。
活用シーン:
- 「users テーブルのスキーマを確認して、それに合った API エンドポイントを作成して」
- 「直近1週間のエラーログをクエリして、最も頻度の高いエラーの修正案を提案して」
スキーマ情報をリアルタイムに参照できるため、テーブル名やカラム名の誤りが大幅に減少します。
2. GitHub 連携の強化
標準の Git 操作に加えて、GitHub MCP サーバーを使うと Issue、PR、Actions の情報にもアクセスできます。
活用シーン:
- 「Issue #123 の内容を読んで、修正の PR を作成して」
- 「失敗している GitHub Actions のログを確認して、CI を修正して」
3. Figma デザインからのコード生成
Figma MCP サーバーを接続すると、デザインファイルのノード情報を Claude Code が直接読み取れます。
活用シーン:
- 「このFigmaのコンポーネントをReactコンポーネントに変換して」
- 「デザインのスペーシングとカラーをコードに正確に反映して」
4. Web スクレイピング・ブラウザ自動化
Firecrawl や Playwright の MCP サーバーを使うと、Web ページの内容取得やブラウザ操作を Claude Code に任せられます。
活用シーン:
- 「競合サイトの料金ページをスクレイピングして、比較表を作成して」
- 「本番環境のログイン画面をテストして、表示崩れがないか確認して」
5. プロジェクト管理ツールとの連携
Linear や Notion の MCP サーバーを接続すると、タスク管理と開発を一体化できます。
活用シーン:
- 「Linear のバックログから優先度の高いチケットを取得して、実装を開始して」
- 「今日完了したタスクの Notion ドキュメントを更新して」
おすすめの MCP サーバー
公式・準公式サーバー
| サーバー | 用途 | インストール |
|---|---|---|
@modelcontextprotocol/server-postgres | PostgreSQL 接続 | npx -y @modelcontextprotocol/server-postgres |
@modelcontextprotocol/server-sqlite | SQLite 接続 | npx -y @modelcontextprotocol/server-sqlite |
@modelcontextprotocol/server-github | GitHub API | npx -y @modelcontextprotocol/server-github |
@modelcontextprotocol/server-filesystem | ファイルシステム | npx -y @modelcontextprotocol/server-filesystem |
コミュニティサーバー
| サーバー | 用途 | 特徴 |
|---|---|---|
firecrawl-mcp | Web スクレイピング | JavaScript レンダリング対応 |
figma-developer-mcp | Figma 連携 | デザイントークン取得可能 |
linear-mcp | Linear 連携 | Issue/Project 操作 |
MCP サーバーの一覧は MCP Server Registry で確認できます。
MCP サーバーの自作
既存のサーバーでカバーできない場合、自分で MCP サーバーを作成することも可能です。
最小構成の例(Node.js)
import { Server } from "@modelcontextprotocol/sdk/server/index.js";
import { StdioServerTransport } from "@modelcontextprotocol/sdk/server/stdio.js";
const server = new Server({
name: "my-custom-server",
version: "1.0.0",
}, {
capabilities: { tools: {} },
});
server.setRequestHandler("tools/list", async () => ({
tools: [{
name: "hello",
description: "Say hello",
inputSchema: { type: "object", properties: {} },
}],
}));
server.setRequestHandler("tools/call", async (request) => ({
content: [{ type: "text", text: "Hello from MCP!" }],
}));
const transport = new StdioServerTransport();
await server.connect(transport);
社内 API や独自のデータソースへのアクセスが必要な場合は、カスタム MCP サーバーを作成して
トラブルシューティング
MCP サーバーが接続できない場合
/mcpコマンドでサーバーのステータスを確認commandのパスが正しいか確認(which npxで npx のパスを確認)envの環境変数(API キー等)が正しく設定されているか確認- Claude Code を再起動して設定を反映
サーバーが「error」と表示される場合
MCP サーバーの起動時にクラッシュしている可能性があります。ターミナルでサーバーを直接実行してエラーを確認してください。
# 直接実行してエラーを確認
npx -y my-mcp-server 2>&1
ツールが表示されない場合
MCP サーバーが起動していてもツールが表示されない場合は、サーバーのプロトコルバージョンが Claude Code と互換性がない可能性があります。サーバーの依存関係を最新版に更新してください。
セキュリティに関する注意事項
MCP サーバーはローカルのプロセスとして実行されるため、
- API キーの管理:
envに設定する API キーはローカルのsettings.jsonに保存される。.mcp.jsonをリポジトリにコミットする場合はキーを含めない - データベースアクセス: 本番データベースへの接続は読み取り専用のユーザーを使用する
- 信頼できるサーバーのみ使用: コミュニティ製の MCP サーバーはソースコードを確認してから使用する
関連する記事・レッスン
まとめ
Claude Code の MCP 連携を使うと、AI エージェントの能力を大幅に拡張できます。
- MCP は AI モデルと外部ツールを接続するオープンプロトコル
- 設定は簡単:
settings.jsonまたは.mcp.jsonにサーバー情報を記述するだけ - 豊富な公式サーバー: データベース、GitHub、ファイルシステムなど主要ツールをカバー
- 自作も可能: 社内 API や独自データソースへの接続にはカスタムサーバーを作成
- セキュリティ: API キーの管理、読み取り専用アクセス、信頼できるサーバーの使用を徹底
MCP を活用することで、Claude Code は単なるコーディングアシスタントから、開発プロセス全体をオーケストレーションする統合開発エージェントへと進化します。


