1-2 Claude Code SEO スキルの導入手順
無料Claude Code に SEO 自動化スキルとプロンプト集を Mac / Windows 両対応で導入。初回の SEO 質問を投げて応答が返るまでをハンズオンで完走するセットアップ手順です。
このレッスンで身につくこと
前のレッスンで「SEO とは何か」という地図を手に入れました。今度はその地図を、Claude Code の中で実際に使える状態 に持っていきます。
このレッスンが終わると、あなたのターミナルは 素の Claude Code から SEO の知識が染み込んだ Claude Code に進化します。「タイトルタグを点検して」と投げるだけで、SEO コンサルタントが横に座っているような応答 が返ってきます。
このレッスンのゴール
- Claude SEO が Skill + プロンプト集 の 2 層構造でできていることを理解する
- Mac / Windows 両方でインストール手順を完走できるようになる
- 最初の SEO 質問で動作確認できる
- Skill の中身を覗いて、何が書かれているかを説明できる
- プロンプト集の章別構成を把握し、「次に何を投げればいいか」が分かる状態になる
- 失敗パターン 3 つ を先に知っておき、ハマっても 5 分以内に抜け出せる
所要時間 — 約 30 分(実機で手を動かす時間込み) 難易度 — ★★☆☆☆(Claude Code が初めての方は、入門コース 第 1〜2 章を先に)
Claude SEO とは何か — Skill とプロンプト集の 2 層
Claude SEO は、ひとつのアプリではなく Claude Code を SEO に強くする「2 つの仕掛け」のセット です。中身を分けて理解すると、後の章で迷子になりません。
層 1 — Skill(スキル)
Skill は、Claude Code に「特定の領域での振る舞い方」を教えるための機能です。.claude/skills/ の中に SKILL.md を置いておくと、Claude Code は 起動時に自動でそれを読み込み、その内容を踏まえた応答を返すようになります。
SEO の Skill には、おおむね次の 3 つが書かれています。
- どんな質問を SEO 系と判定するか(「タイトルが弱い」「順位を上げたい」など)
- どのツールを使って調べるか(
WebFetch→Grep→Readの連鎖など) - どう答えるか(Critical / Warning / Info の 3 段階で整理し、修正コードまで提案する)
つまり Skill は、「この領域の質問が来たらこう動け」 というプレイブックです。毎回プロンプトで長々と説明しなくても、投げた瞬間にプロが起動 します。
層 2 — プロンプト集
もう 1 つの仕掛けが プロンプト集 です。「監査ならこう聞け」「コンテンツ評価ならこう聞け」といった、コピペで使える質問テンプレート集。Markdown ファイルとして手元に置き、コピーしてターミナルに貼り付ける 形で使います。
Skill が「Claude 側の知識」なら、プロンプト集は 「自分側の引き出し」 です。両方そろうと 聞き手の精度 × 答え手の精度 が同時に上がり、応答の質が一段化けます。
==Skill = Claude の脳に知識を植える / プロンプト集 = 自分の口を整える==
片方だけでも動きますが、両方そろうと 応答の濃度がだいたい 3 倍 になります。SEO は専門用語が多いので、プロンプトのちょっとした言い回しで応答が大きく変わる領域です。
なぜ 2 層に分けるのか
| Skill | プロンプト集 | |
|---|---|---|
| 配置 | .claude/skills/seo/SKILL.md | prompts/seo/ など任意 |
| 読み込み | 自動(起動時) | 手動(コピペ or @) |
| 更新頻度 | 低い | 高い |
| 変更コスト | 再起動が必要 | 即反映 |
Skill は土台、プロンプト集は日々の道具 — そう覚えるとブレません。
インストール手順(Mac / Windows 共通)
ここから手を動かします。所要時間は 5〜10 分 です。
前提チェック
- Claude Code がインストール済み(
claude --versionでバージョンが表示される) - 練習用のフォルダを 1 つ決めている
- ターミナル(Mac)/ PowerShell(Windows)が開ける
未インストールの方は入門コース 第 2 章を先に。npm install -g @anthropic-ai/claude-code 一行で入ります。
ステップ 1 — プロジェクトフォルダに移動
cd ~/Documents/my-site # Mac
cd C:\Users\あなた\Documents\my-site # Windows
mkdir my-seo-playground && cd $_ # 新規に作るなら現在地が分からない ときは、Mac/Linux は pwd、Windows は cd だけで表示されます。
ステップ 2 — Skill 用のフォルダを作る
Claude Code は ==.claude/skills/== を起動時に走査します。
mkdir -p .claude/skills/seo-p で途中のフォルダもまとめて作成されます。Windows PowerShell でも同じコマンドが動きます。
ステップ 3 — Skill ファイルをダウンロード
curl -o .claude/skills/seo/SKILL.md \
https://raw.githubusercontent.com/AgriciDaniel/claude-seo/main/skills/seo/SKILL.mdcurl が無い古い Windows 環境では、PowerShell の Invoke-WebRequest でも代用できます。
ダウンロード後、ファイルが置けているか確認します。
ls -la .claude/skills/seo/ # Mac / Linux
dir .claude\skills\seo\ # Windows==SKILL.md== が見えれば成功です。
ステップ 4 — プロンプト集を配置
mkdir -p prompts/seo
curl -o prompts/seo/audit.md https://raw.githubusercontent.com/AgriciDaniel/claude-seo/main/prompts/audit.md
curl -o prompts/seo/content.md https://raw.githubusercontent.com/AgriciDaniel/claude-seo/main/prompts/content.md
curl -o prompts/seo/technical.md https://raw.githubusercontent.com/AgriciDaniel/claude-seo/main/prompts/technical.md==audit.md / content.md / technical.md== の 3 つが揃っていれば、基本セットは完成です。
ステップ 5 — Claude Code を再起動
Skill ファイルは 起動時に 1 回しか読み込まれません。立ち上げっぱなしの場合は、一度 /quit で抜けて再起動します。
> /quit
claude起動画面の下に ==Skills: seo== の表示が出ていれば、Skill が認識されています。
表示は環境により出ない場合があります。次のセクションの動作確認で「実際に動くか」を見るので、表示が無くてもいったん進んで OK です。
動作確認 — 最初の SEO 質問を投げてみる
テスト用 は誰でも触れる https://example.com が安全です。
> このサイトを SEO の観点で見て、最初に直すべき 3 つを教えて: https://example.comうまく Skill が効いていれば、応答は 次のような構造 で返ってきます。
SEO 監査を実行します。
[WebFetch] https://example.com を取得中...
[Read] HTML 構造を解析中...
== 検出された問題 ==
🔴 Critical(重大)
1. <title> タグはあるが、内容が "Example Domain" のみで検索意図を反映していない
→ 改善案: ターゲットキーワードを含めた 30〜60 文字に書き換え
🟡 Warning(警告)
2. <meta name="description"> が未設定
→ 改善案: ページの要約を 120〜160 文字で記述
🔵 Info(情報)
3. h1 は適切に 1 つだけ存在 — OKCritical / Warning / Info の 3 段ラベルが返れば、Skill が正しく読み込まれている証拠です。
逆に「/seo コマンドは認識できません」や ただの一般論 で終わる場合は Skill が効いていません。後述の 失敗パターン を確認してください。
最初のテストで完璧な応答が出なくても焦らなくて OK。同じ質問を 2〜3 回投げる とフォーマットが揃ってくることがよくあります。
Skill の中身を覗く — 何が入っているか
SKILL.md は ただの Markdown ファイル です。エディタで開けば中身が読めます。
open .claude/skills/seo/SKILL.md # Mac
notepad .claude\skills\seo\SKILL.md # Windows
code .claude/skills/seo/SKILL.md # VS Code中身はおおむね 3 つのブロック で構成されています。
ブロック 1 — Trigger(発火条件)
「どんな質問が来たらこの Skill が反応するか」を定義します。
## Trigger
- SEO / 検索順位 / メタタグ / sitemap / robots.txt / 構造化データ
/ Core Web Vitals について質問されたとき
- URL を渡して「分析して」「監査して」と頼まれたとき
- `/seo` コマンドが入力されたときSEO 以外の質問では Skill が静かに引っ込み、SEO の話題のときだけ前に出てくる、という挙動になります。
ブロック 2 — Workflow(手順)
「SEO の質問が来たら、どんな順番で動くか」が書かれています。SEO コンサルタントの脳の中身 です。
## Workflow
1. URL が渡されたら WebFetch で HTML を取得
2. <title>, <meta description>, <h1-h6>, <img alt>, canonical を抽出
3. robots.txt と sitemap.xml の有無を確認
4. Critical / Warning / Info の 3 段階に分類して報告
5. 各問題について「なぜ問題か」「どう直すか」「修正後のコード例」を提示手順が事前に固定 されているので、Claude は毎回考え直す必要がなく、応答が速く安定します。
ブロック 3 — Knowledge(前提知識)
「title は 30〜60 文字」「description は 120〜160 文字」「h1 はページに 1 つ」など、調べないと揺らぐ数値 が固定値として書かれています。応答の品質が安定するのはこのおかげです。
Skill の中身を一度読むと、「Claude の SEO 知識の上限」が見える ようになります。
足りない領域(自社業界の特殊ルールなど)は自分で SKILL.md に追記すれば即反映されます。これが Skill を自分で育てる ということです。
プロンプト集の使い方 — 章別の使い分け
3 つの基本ファイルそれぞれに、出番の違いがあります。
audit.md — 「全体を見渡したい」とき
サイトの 健康診断 をしたいときに開きます。代表的なテンプレートは次の通りです。
- Quick Scan —
{URL} の SEO を 3 分でざっと診て、上位 5 件の問題だけ - Deep Audit — オンページ / テクニカル / コンテンツの 3 観点で徹底分析
- Compare with Competitor — 自社と競合を並べて劣っている点を抽出
月次定例は Quick、四半期の本気監査は Deep、新規ページ公開前は Compare、と使い分けます。
content.md — 「文章を直したい」とき
特定のページの本文 を改善したいときに開きます。
- Title Rewrite — ターゲットキーワードで上位を狙うタイトル案を 5 つ
- Description Rewrite — CTR を上げる行動喚起入りで 3 案
- E-E-A-T Boost — 経験/専門性/権威性/信頼性で足りない要素を指摘
「タイトルが弱い」と監査結果に出たら、Title Rewrite を即コピペで 1 分で 5 案出ます。
technical.md — 「裏側を直したい」とき
==robots.txt、sitemap.xml、構造化データ== など、テクニカル SEO 寄りの話題はこちら。
- robots.txt Review — 意図しないブロックがないか点検
- Sitemap Generate — 全 HTML を走査して
sitemap.xmlを生成 - Schema Markup — ページタイプに合わせて JSON-LD を組み立て
エンジニアでないと放置されがちな領域ですが、Claude Code が 実ファイルを生成 してくれるので詳しくなくても整備できます。
使い分けの早見表
Quick に全体を見たい → audit.md の Quick Scan
文章だけ直したい → content.md の Title / Description Rewrite
コードを書き出したい → technical.md の Sitemap / Schema
競合と比較したい → audit.md の Compare with Competitor
AI 検索(ChatGPT, Perplexity)対策 → geo.md(次章で追加)
@ で参照する裏ワザ
毎回コピペが面倒なら、Claude Code の ==@ファイル名== 記法で参照できます。
> @prompts/seo/audit.md の Quick Scan を https://example.com に実行して==@ を付けるとファイル全体が context に取り込まれる== ので、Claude は中の指示を読んで動きます。
失敗パターン — Skill 未認識 / バージョン古い / プロンプト誤用
ここから先は ハマったとき用 です。初回はサラッと読んで、実際にハマってから戻ってくる くらいでちょうどいいです。
パターン 1 — Skill が認識されていない
症状の例。
/seoを打っても「コマンドが見つかりません」- SEO 質問への応答が フォーマット無しのただのテキスト
- Critical / Warning / Info の 3 段ラベルが出ない
原因はだいたい次の 3 つです。
Skill 未認識の 3 大原因
- フォルダ位置が間違っている —
.claude/skills/ではなくclaude/skills/(先頭の.が抜けている) - ファイル名が違う —
SKILL.mdであってskill.mdやseo.mdではない(大文字小文字に注意) - 再起動していない — Skill は起動時にしか読まれない。
/quit→claudeの再起動が必須
確認は次の 3 行で。
ls -la .claude/ # 1. フォルダがあるか
ls -la .claude/skills/seo/ # 2. ファイル名が正しいか
wc -l .claude/skills/seo/SKILL.md # 3. 中身が空でないかwc -l の結果が 30 行以上 あれば、ファイル自体は読める状態です。0 行や 1 行ならダウンロード失敗なので ステップ 3 をやり直し。
パターン 2 — バージョンが古い
Claude SEO の GitHub は 月 1〜2 回更新。古いままだと新しい SEO トピック(AI 検索対策、Core Web Vitals の INP、E-E-A-T の 2025 年改訂など)に追従できません。
半年に 1 回 の更新で十分です。やり方はインストールと同じで上書きダウンロード。
curl -o .claude/skills/seo/SKILL.md \
https://raw.githubusercontent.com/AgriciDaniel/claude-seo/main/skills/seo/SKILL.md更新したら必ず再起動。忘れると古いキャッシュのまま動き続けます。
ローカルでカスタマイズした SKILL.md がある場合、上書きすると消えます。==SKILL.md.local などの別名でバックアップ== してから更新するクセを付けてください。
パターン 3 — プロンプトを誤用している
Skill は正しく入っているのに応答が 薄い・ズレている ときは、プロンプト側 の問題です。よくある NG は 3 つ。
プロンプトの NG 例
- 「SEO 良くして」 — 抽象的すぎて、Claude が「何を」「どこまで」やればいいか分からない
- 「全部教えて」 — 範囲が広すぎて、応答が浅い箇条書きで終わる
- URL を貼らずに「うちのサイト」と言う — Claude には うちのサイトが見えていない。必ず URL を貼る
同じ意図を OK プロンプトで言うと
- 「タイトルタグだけ
https://example.com/aboutで見て、改善案を 3 つ」 - ==「
<title><meta description><h1>の 3 つだけ、Critical / Warning に絞って報告」== - ==「
https://example.com/contactを「東京 弁護士 相談」というキーワードで評価して」==
範囲を狭く・観点を明示・URL は必ず貼る の 3 点を守るだけで、応答の質は 体感 2 倍以上 になります。
チェックリスト
<Checklist items={[".claude/skills/seo/SKILL.md が存在することを ls で確認した","prompts/seo/audit.md など、プロンプト集を最低 1 つ配置した","Claude Code を一度 /quit してから再起動した","https://example.com に対して最初の SEO 質問を投げ、Critical / Warning / Info の構造で応答が返った","SKILL.md の中身を開き、Trigger / Workflow / Knowledge の 3 ブロックを目視した","プロンプト集 3 ファイル(audit / content / technical)の使い分けを自分の言葉で 1 文ずつ説明できる"]} />
チェックが全部付けば、あなたの Claude Code は SEO 専用機 です。
まとめ
- Claude SEO は Skill(自動)+ プロンプト集(手動) の 2 層構造。両方そろって本領発揮
- インストールは フォルダ作成 → ダウンロード → 再起動 の 3 ステップ
- 動作確認は
https://example.comで実行し、Critical / Warning / Info の 3 段ラベルが返れば成功 SKILL.mdの中身は Trigger / Workflow / Knowledge の 3 ブロック- プロンプト集は audit / content / technical の 3 ファイルが基本。
@記法で参照可能 - ハマり所は フォルダ名・ファイル名・再起動忘れ の 3 つに集約
章末演習 — 所要時間 10〜15 分。
- 自分のサイト(または好きな企業サイト 1 つ) に対して、
audit.mdの Quick Scan を実行してください。返ってきた Critical を 1 つメモすると、次のレッスンで活きます SKILL.mdを開いて、Workflow ブロック を 30 秒だけ眺めてください。「2 番目のステップが何だったか」を後で口に出せるようにすると、応答の意味が読めるようになります- わざと NG プロンプト(「SEO 良くして」)と OK プロンプト(観点と URL を明示)を両方投げ、応答の違いを目で見て確認してください
<Quiz question="Claude SEO は何で構成されていますか?" options={["Skill(自動読み込み)とプロンプト集(手動コピペ or @ 参照)の 2 層","ブラウザ拡張機能と専用エディタの 2 つのアプリ","クラウド側で動く API サービスのみ"]} answer={0} />
<Quiz question="Skill を更新したあとに必ずやることは?" options={["Claude Code を /quit して再起動する","OS を再起動する","ブラウザのキャッシュをクリアする"]} answer={0} />
<Quiz question="応答が薄いときに見直すべきポイントは?" options={["プロンプトの範囲・観点・URL の 3 点が明示されているか","Claude のモデルバージョンを Opus に切り替える","ネットワーク回線を有線にする"]} answer={0} />
次のレッスン 1-3: 初めての SEO 監査 では、ここで整えた環境で 自分のサイトで本気の SEO 監査 を回します。返ってくる Critical / Warning / Info のラベルを 1 つずつ読み解き、何から直すべきかの優先順位 を作っていきます。