4-3 画像 SEO と alt 属性の最適化
無料ファイル名・alt 属性・サイズ・WebP 変換で画像 SEO を整え、Google 画像検索の流入と LCP を同時に改善。Claude Code で alt 文を一括生成する画像最適化の実践手順です。
なぜ画像 SEO が重要なのか
画像はテキストの「補足」ではなく、SEO の主役のひとつです。とくに 2026 年現在は、Google 画像検索からの流入に加えて、Core Web Vitals のスコア、AI Overviews での引用、SNS シェア時のサムネイル品質まで、すべてが画像最適化に左右されます。画像が重い・説明文がない・ファイル名が雑、というだけで、本来取れたはずの流入を毎日取りこぼしている状態になります。
画像 SEO を整えることで得られる効果は次の通りです。
1. Google 画像検索からの流入 「商品名 画像」「料理名 レシピ」のような検索では、画像検索結果が上位に表示されます。とくに EC・レシピ・旅行・不動産・美容のジャンルは、画像検索経由のセッションが Web 検索の 20〜40% に達することもあります。
2. Core Web Vitals (LCP) の改善 LCP (Largest Contentful Paint) はファーストビューで一番大きな要素の表示時間を測る指標で、その「一番大きな要素」はほぼ常にメイン画像です。画像を軽くするとそのまま LCP が改善し、検索順位にも反映されます。
3. AI Overviews・Perplexity での引用 生成 AI 検索は、テキストと一緒に画像も引用します。alt テキストと ImageObject 構造化データが整っているサイトの画像は、AI Overviews の回答カードに採用されやすくなります。
4. 表示のガタつき (CLS) の防止 width / height を指定していない画像は、読み込み時にレイアウトを押し下げるため CLS が悪化します。これは LCP と並ぶ Core Web Vitals の柱です。
5. アクセシビリティ 視覚障害のあるユーザーはスクリーンリーダーで Web を閲覧します。alt がなければ「画像」としか読まれず、コンテンツが伝わりません。
ファイル名は「内容を 5 単語で説明したもの」にする
カメラやスマホで撮った画像は IMG_1234.jpg DSC_0042.HEIC のような名前で保存されます。これは Google に何の手がかりも与えない「無」のファイル名です。
ファイル名のベストプラクティスは次の通りです。
blue-coffee-mug-on-wooden-table.jpgtokyo-skytree-night-view-2026.webpchocolate-cake-recipe-step-3.avif
IMG_1234.jpgスクリーンショット 2026-05-19.png(日本語・スペース・コロン混在)final-final-v2-FIX.jpg
命名規則は次の 5 つを守ります。
- 小文字のみを使う
- 単語の区切りはハイフン(
-)、アンダースコア (_) は使わない - 半角英数字のみ、日本語・全角スペースは避ける
- 3〜6 単語で内容を説明する
- ブランド名・場所・モデル番号など、検索される語を含める
alt 属性は「画像が消えたとき何と書いてあれば伝わるか」
alt 属性 (代替テキスト) はスクリーンリーダーが読み上げる文字列であり、Google が画像内容を理解する最大の手がかりでもあります。
alt の書き方は次の通りです。
<img src="cafe.jpg" alt="窓際の席でラテアートを楽しむ女性、白い陶器カップに葉っぱの模様"><img src="logo.svg" alt="BlueAI 株式会社">
<img src="cafe.jpg" alt="">(本文画像なのに空)<img src="cafe.jpg" alt="画像">(情報量ゼロ)<img src="cafe.jpg" alt="カフェ カフェ コーヒー 渋谷 おしゃれ SEO">(キーワード詰め込み)
ただし、装飾目的の画像 (背景の模様・区切り線など) は意図的に alt="" を空にします。スクリーンリーダーがスキップしてくれるためです。「装飾なら空」「コンテンツなら説明」、この線引きが重要です。
画像フォーマットの使い分け
2026 年現在、画像フォーマットの選択は次の通りです。
| 用途 | 推奨フォーマット | 理由 |
|---|---|---|
| 写真 (人物・風景・商品) | AVIF → fallback で WebP | JPEG より 50% 軽い、すべての主要ブラウザ対応 |
| イラスト・スクショ・UI | WebP または PNG | 透過対応・ロスレス可能 |
| ロゴ・アイコン | SVG | ベクター、無限拡大、軽量 |
| アニメ | WebP (animated) | GIF より圧倒的に軽い |
JPEG / PNG はもはや「fallback 用」と割り切ってよく、メインは AVIF / WebP に揃えます。Claude Code に一括変換を任せると一瞬で終わります。
> public/images 以下の .jpg と .png をすべて WebP と AVIF に変換して。
> 元ファイルは残して、HTML から参照している箇所も <picture> タグに置き換えて。
> AVIF を優先、WebP を fallback、最後に元の JPEG を残す形にして。サイズ最適化、必要な解像度だけ配信する
iPhone で撮った 4032×3024 ピクセルの写真をそのまま Web に載せると、表示は 800px なのに 5MB ダウンロードさせる、という事故が起きます。これは LCP を即死させ、モバイル回線のユーザーを離脱させます。
サイズ最適化の手順は次の通りです。
手動でやるなら TinyPNG / Squoosh / ImageOptim を使いますが、Claude Code に頼めばコマンド一発です。
> public/images の画像をすべて最大幅 1600px にリサイズして、AVIF と WebP に変換。
> 画質は AVIF=50, WebP=75 で。元ファイルは backup/ に退避して。responsive images で転送量を 1/4 にする
srcset と sizes を使うと、スマホには小さい画像、デスクトップには大きい画像、を自動で出し分けられます。
<img
src="hero-1600.webp"
srcset="
hero-400.webp 400w,
hero-800.webp 800w,
hero-1200.webp 1200w,
hero-1600.webp 1600w
"
sizes="(max-width: 640px) 100vw, (max-width: 1024px) 80vw, 1200px"
alt="渋谷のオフィスで会議をするチーム"
width="1600"
height="900"
loading="lazy"
/>これだけでモバイルユーザーへの転送量が 1/4 程度になります。
width と height は必ず指定
width / height 属性を書くと、ブラウザは画像の読み込み前に「ここに 1600×900 の枠を確保」と知ることができ、CLS (レイアウトずれ) がゼロになります。アスペクト比だけ合っていれば実寸と違っていても問題ありません。
lazy loading でファーストビューを軽くする
loading="lazy" 属性を付けると、画面外の画像は実際にスクロールされるまで読み込まれません。長いページで画像が 30 枚あっても、最初は 2〜3 枚しか読み込まれない、という状態にできます。
<!-- ファーストビューの画像 (LCP 候補) -->
<img src="hero.avif" alt="..." loading="eager" fetchpriority="high">
<!-- スクロール先の画像 -->
<img src="below.avif" alt="..." loading="lazy">注意点は次の通りです。
- ファーストビューの画像に lazy を付けない。LCP が遅くなります
- ファーストビューの主要画像には
fetchpriority="high"を付けて優先読み込み - それ以外は全部 lazy で OK
ImageObject 構造化データ
Google 画像検索のリッチリザルト (ライセンス情報・撮影者・キャプション) を表示させるには、JSON-LD で ImageObject を埋め込みます。これは特に Google から画像を「商用利用可能」「クレジット明示」とラベル付けしてもらうために重要です。フォトグラファー・メディア・EC サイトでは画像盗用の抑止にもつながり、ライセンス販売の導線にもなります。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "ImageObject",
"contentUrl": "https://example.com/images/tokyo-skytree.webp",
"license": "https://example.com/license",
"acquireLicensePage": "https://example.com/how-to-license",
"creditText": "Photo by Naoki Hirahara",
"creator": {
"@type": "Person",
"name": "Naoki Hirahara"
},
"copyrightNotice": "BlueAI 2026"
}
</script>レシピ・商品・記事ページでは、Article / Product / Recipe スキーマの image プロパティに上記の ImageObject を入れ子で入れると、AI Overviews と画像検索の両方で引用されやすくなります。
2026 年の Google は、画像のオリジナル制作者を判別するために creator と copyrightNotice を強く参照しています。生成 AI で作った画像でも、自社で生成したものは堂々と creator に組織名を書いて構いません。逆に他社サイトから持ってきた画像を自分のものとしてマークするのは、E-E-A-T 評価の毀損につながるので絶対に避けます。
画像 CDN という選択肢
毎回手動でリサイズ・変換するのが面倒なら、画像 CDN を使う方法もあります。Cloudflare Images / Imgix / Cloudinary / Vercel Image Optimization などが代表例で、元画像をアップロードするだけで、デバイスごとの解像度・フォーマット・品質を URL パラメータだけで取り出せます。
<!-- Cloudflare Images の例 -->
<img
src="https://imagedelivery.net/<account>/<image-id>/w=800,format=auto,quality=80"
alt="渋谷オフィスの会議風景"
width="800"
height="450"
loading="lazy"
/>format=auto を指定すると、AVIF 対応ブラウザには AVIF、それ以外には WebP、と自動で出し分けてくれます。月間 10 万 PV 程度までなら数ドルで運用できるので、画像が多いサイトは検討する価値があります。
Claude Code に頼む実践ワーク
画像最適化は手作業だと丸 1 日かかりますが、Claude Code なら数分で終わります。実際の指示例は次の通りです。
# 1. サイト全体の画像 SEO 監査
> /seo images https://あなたのサイト.com
# 2. alt が空の画像をリストアップして、内容に合った説明を提案
> public/ 以下の HTML を走査して、alt="" または alt 属性なしの img タグを全部出して。
> 画像ファイル名と周辺テキストから推測した alt 案を 3 つずつ提案して。
# 3. ファイル名の一括リネーム
> public/images の IMG_*.jpg を、画像内容に合った英語ハイフン区切りの名前に変更して。
> HTML / MDX / TSX 内の参照も全部追従して書き換えて。
# 4. AVIF + WebP + JPEG の三段 picture タグ生成
> components/HeroImage.tsx を作って、<picture> で AVIF → WebP → JPEG の順で
> srcset 配信するコンポーネントにして。width / height / loading は props で受ける。
# 5. ImageObject JSON-LD を全記事に挿入
> content/blog/*.mdx のヒーロー画像に対して ImageObject の JSON-LD を生成して、
> frontmatter の image / author / license から値を埋めて。
# 6. Lighthouse スコアでビフォーアフター
> bunx lighthouse https://localhost:3000 で計測して、画像最適化前後のスコアを比較表にして。やってみよう、画像の問題を一括チェック
まずは現状把握から始めましょう。
> /seo images https://あなたのサイト.com
# チェックされる項目
# - alt テキスト (画像の説明文) があるか
# - ファイルサイズが大きすぎないか (目安 200KB 以下)
# - 最新の画像形式 (WebP / AVIF) を使っているか
# - 横幅・高さが HTML で指定されているか
# - 遅延読み込み (lazy loading) が設定されているか
# - ファイル名が IMG_xxx などの無意味な名前になっていないか
# - ImageObject 構造化データが含まれているかよくある間違い 5 選
- alt="" を全部書く — 装飾画像だけが空であるべき。本文画像を空にすると Google からも視覚障害者からも見えない
- 画像内テキストでキャッチコピーを表現 — 「期間限定セール」を画像に焼き込むと検索対象にならない。テキストは HTML で書く
- ロゴを PNG で 500KB — ロゴは SVG にする、最悪でも WebP で 30KB 以下
- srcset を全部同じ画像にする — 解像度ごとに別ファイルを用意しないと意味がない
- ファーストビュー画像に loading="lazy" — LCP が遅延して Core Web Vitals が悪化する
画像最適化は「一度やって終わり」ではありません。新しい記事を投稿するたびにルールを守る必要があるため、CI に画像チェックを組み込んだり、Claude Code に「commit 前に必ず画像最適化を走らせて」という運用ルールを作るのがおすすめです。
効果測定、本当に速くなったかを数字で確認する
最後に、画像最適化の効果を数字で見ましょう。「やった気になる」が一番もったいないため、必ず計測します。
確認する 4 つの指標は次の通りです。
- PageSpeed Insights の LCP — モバイル / デスクトップそれぞれを
pagespeed.web.devで計測。2.5 秒以下を目標 - Lighthouse の Performance スコア — Chrome DevTools から実行。90 点以上が目標
- Search Console の Core Web Vitals レポート — 実ユーザーのデータ。「良好」URL を増やす
- Google Search Console の画像検索流入 — Performance → Search Type を Image にしてクリック数推移を見る
> bunx lighthouse https://example.com --only-categories=performance --view
> bunx unlighthouse --site https://example.comunlighthouse を使うとサイト全体のページを一気にスキャンして、画像が原因で遅いページのランキングを出してくれます。改善対象が一目でわかります。
このレッスンの内容を実践課題として、自分のサイトで次の 5 つを完了してください。
- PageSpeed Insights で現状の LCP を記録
- ファーストビュー画像を AVIF / WebP に変換
- すべての img に width / height と alt を追加
- ファーストビュー以外に loading="lazy" を設定
- PageSpeed Insights で再計測して LCP がどれだけ改善したか記録
LCP が 1 秒以上短縮できたら大成功です。
あなたのサイトで「一番重い画像」はどれですか? ファーストビューの画像でしょうか? それともブログ記事の図解でしょうか? Claude Code に「サイト内の画像をファイルサイズ順に並べて」と聞いてみてください。意外な犯人が見つかるはずです。
<Quiz question="画像の SEO で最も重要な要素は?" options={["alt テキスト (画像の説明文)","画像のファイルサイズ","画像の解像度"]} answer={0} />
<Quiz question="ファーストビュー (画面を開いてすぐ見える位置) のメイン画像に付けるべき属性はどれか?" options={["loading="lazy"","loading="eager" fetchpriority="high"","属性は何もつけなくてよい"]} answer={1} />
<Checklist id="seo-ch4" items={["構造化データ (JSON-LD) の仕組みを理解した","自分のサイトにスキーマを追加 (または確認) した","画像の alt テキストとファイルサイズを最適化した","画像を WebP / AVIF に変換した","ファイル名を内容がわかる英語ハイフン区切りに変更した","ファーストビュー以外の画像に loading="lazy" を設定した","width / height を全画像に指定して CLS をゼロにした"]} />
次のステップ
- 5-1: SEO 戦略の立て方|優先順位の決め方 — 次章の入口。技術と表示の整備が終わったら、戦略レイヤーで施策の優先順位を組み立てます
- 4-2: JSON-LD スキーマを Claude Code で自動生成する — 画像と並ぶリッチリザルト要素、構造化データの実装をもう一度確認できます
- 2-3: モバイル SEO と HTTPS 対応チェック — 画像の最適化と同じく Core Web Vitals に効くテクニカル要件をおさらいできます