2-3 Claude Code 初回起動|最初の動作確認チェックリスト
無料claude を立ち上げてから 5 分以内にやるべき動作確認、最低限覚えるスラッシュコマンド、権限モード(accept / plan)の違いまで。インストール後に詰まらないための初期セットアップ実践編。
このレッスンで身につくこと
レッスン 2-1 / 2-2 でインストールが完了し、claude --version が動く状態まで来ているはずです。このレッスンは、そこから ==はじめて claude を起動した直後の 5 分== にフォーカスします。
このレッスンのゴール
- 起動直後に確認する 5 項目(モデル名 / コンテキスト残量 / 作業ディレクトリ /
.claude/の位置 / 権限モード)を即答できる - 最低限のスラッシュコマンド 8 個 を覚える
- 「hello.txt を作って」の一発で動作確認を完走できる
- ファイル書き込み確認ダイアログの ==
y/n/Esc== の違いを理解する - 権限モード normal / acceptEdits / yolo の挙動差を体で覚える
/costでセッション内コストをリアルタイムに見られる/exitとCtrl+DとCtrl+Cの違いを知っている- 初回トラブル 5 つを 症状から原因が浮かぶ ようになる
所要時間 — 約 30 分(実機を触りながら 1 周) 難易度 — ★★☆☆☆
実機を触りながら読むのが前提です。ターミナルで claude を起動した状態でこの先を読んでください。
Claude Code は「画面の情報量」がやたら多い ツールです。プロンプト 1 行打つだけで、モデル名・コンテキスト残量・コスト・ツール実行ログ・確認ダイアログまで一気に出てきます。最初の数回の起動で どこに何が表示されるかの地図 を頭に作っておくと、3 ヶ月後の自分が圧倒的に得をします。
起動して最初に確認する 5 項目
claude と打って Enter を押すと、こんな画面が出ます(バージョンによって細部は変わります)。
╭──────────────────────────────────────────────╮
│ ✻ Welcome to Claude Code │
│ │
│ /help for commands, /status for status │
│ cwd: /Users/you/Documents/my-first-project │
╰──────────────────────────────────────────────╯
>画面が出た瞬間、まず脊髄反射で何か打たない。代わりに次の 5 項目を順番に確認します。Claude Code を起動するたびに、毎回やる癖をつけて損のないチェックです。
① モデル名 — どの Claude が動いているか
Claude Code はデフォルトで Sonnet を使います。/model を叩くと現在のモデルが表示されます。
> /model
Current model: claude-sonnet-4-6
Available:
1. sonnet (claude-sonnet-4-6) default, balanced
2. opus (claude-opus-4-7) highest capability, 3-5x cost
3. haiku (claude-haiku-4-5) fast, cheap, lighter tasksモデルによってコストが 3〜5 倍違う。普段使いは Sonnet で十分、重い仕事のときだけ /model opus で切り替えるのが標準運用です。
② コンテキスト残量 — あと何トークン会話できるか
Claude Code には コンテキスト窓 があります。Sonnet なら 200,000 トークン(日本語 13〜15 万字相当)が上限。/status で残量を見ます。
> /status
Model: claude-sonnet-4-6
Tokens used: 12,453 / 200,000 (6%)
Cost so far: $0.04
Working dir: /Users/you/Documents/my-first-project
Permission mode: normal==80% を超えたら /compact を検討== というのが現場の感覚値です。
③ 作業ディレクトリ — Claude が見ているフォルダ
初心者がいちばんハマる罠。Claude Code は 起動したフォルダ以下 をプロジェクトとして認識します。cwd がホームディレクトリ(/Users/you)になっていたら、==今すぐ /exit で抜けて正しい場所で起動し直して== ください。
> /exit
$ cd ~/Documents/my-first-project
$ claudeホームで起動すると Downloads Desktop Pictures まで読みに行きコンテキストが汚染されます。
④ .claude/ ディレクトリ — プロジェクト固有の設定置き場
作業ディレクトリ直下に ==.claude/== が(必要に応じて)自動で作られます。
.claude/
├── settings.json # プロジェクト共通設定
├── settings.local.json # 個人専用(.gitignore 推奨)
└── commands/ # 独自スラッシュコマンド第 5 章で扱う CLAUDE.md と並んで、プロジェクトの振る舞いを定義する重要な置き場です。settings.local.json には個人の権限設定を書くので ==.gitignore に必ず追加==。
⑤ 権限モード — どこまで自動許可するか
/status の最下段 ==Permission mode を確認。3 段階あり、後述の専用セクションで詳しく扱います。最初は必ず normal== が鉄則です。
起動直後に必ず叩く 2 コマンド
==/model と /status== の 2 つだけは、毎回叩く癖をつけてください。「今どのモデルで」「どのフォルダで」「どの権限モードで」動いているかが一目で分かります。30 秒の習慣が、半年後に何十時間の事故を防ぎます。
/help と最低限のスラッシュコマンド 8 個
Claude Code は スラッシュコマンド でメタ操作をします。/ から始まる入力は Claude Code(クライアント)が処理し、Claude(LLM)には届きません。
/help で利用可能なコマンド一覧(20〜30 個)が出ますが、最初は次の 8 つだけ覚えれば困りません。
| コマンド | 用途 | 頻度 |
|---|---|---|
/help | コマンド一覧 | 詰まったとき |
/status | モデル・コンテキスト・コスト確認 | 毎セッション開始時 |
/model | 使用モデル切替 | 重い作業の前 |
/cost | セッションコスト確認 | 1 セッション中数回 |
/clear | 会話履歴リセット | 話題が変わったとき |
/compact | 履歴を要約圧縮 | コンテキスト 80% 超過時 |
/init | CLAUDE.md 自動生成 | 新規プロジェクト初回 |
/exit | 終了 | セッション終了時 |
頻繁に使うのは ==/status / /cost / /clear / /compact / /exit== の 5 つ。指が勝手に打てるレベルまで身体に入れておくと作業が滑らかになります。
/ を打った瞬間に 補完候補がポップアップ します。/c まで打って Tab を押せば /cost /clear /compact が候補に出る。補完を使えば暗記しなくていい。
スラッシュコマンドと普通の指示の境界線。/cost は Claude Code クライアントが処理する一方、「今までのコストを教えて」と日本語で頼むと Claude に届きます。Claude にスラッシュコマンド名を教えてもらおうとすると嘘を返されるので注意。
最初の指示 — 「hello.txt を作って」で動作確認
ここから実機作業。最も基本的な指示 を 1 つ通します。
> hello.txt を作って、中に「Hello, Claude Code!」と書いてEnter を押すと Claude はこう応答します。
hello.txt を作成します。
ファイルを書き込みます: hello.txt
─────────────────────────────────────
Hello, Claude Code!
─────────────────────────────────────
このファイルを作成してよろしいですか? [y/n/Esc]Claude は勝手にファイルを作らず、必ず人間に確認 します。これが安全機構。y で書き込み、n で拒否、Esc で取り消し。y を押すと「✓ hello.txt を作成しました」と表示されます。別シェルで cat hello.txt を叩いて中身を確認してください。
ここまで来れば、第 1 章で説明した 3 層構造のうち Layer 2 のツール呼び出し が実機で動いた瞬間です。
動作確認が完走したサイン
yの直後に「✓ hello.txt を作成しました」と表示される- 実ファイルがプロジェクトフォルダ直下に作られている
- ファイルの中身が指示通り
- 再度
>が表示され、次の入力を待っている
ファイル書き込み確認ダイアログの意味
[y/n/Esc] の確認ダイアログ、y を連打して通り過ぎる人が多いですが、3 つの選択肢には別々の意味があります。
- ==
y== — このファイル書き込みだけを許可。次に別のファイルを書こうとすればまた確認が出ます。最も安全 - ==
n== — 拒否。Claude は「ユーザーが拒否したので別案を考えます」と判断して別のアプローチを提案 - ==
Esc== — 今のターン全体をキャンセル。Claude は作業を止めて次の指示を待ちます
ダイアログに「a」が出ることもある
バージョンによっては ==a(always allow this tool) が表示されます。押すと このセッション中は同じツールの確認をスキップ==。便利ですが、最初は使わない。手癖で a を押すと yolo モード並みの事故リスクが出てきます。
シェルコマンドの実行 でも同じ確認ダイアログが出ます。シェルはファイル書き込みよりさらに危険(rm -rf で全部消える、curl | bash で外部スクリプトを取り込む 等)。==y を押す前に必ずコマンドを目で読む== 癖をつけてください。
権限モード 3 段階の挙動
Claude Code には 3 段階の権限モード があります。
| モード | ファイル編集 | シェル実行 | 危険度 | 用途 |
|---|---|---|---|---|
| normal | 毎回確認 | 毎回確認 | ★☆☆ | 初心者・通常運用 |
| acceptEdits | 自動許可 | 毎回確認 | ★★☆ | 編集量が多い作業 |
| yolo | 自動許可 | 自動許可 | ★★★★★ | 上級者・隔離環境のみ |
normal はデフォルト。すべてに確認ダイアログが出ます。何が起こっているかを 100% 把握できるので、最初の 2〜4 週間はこのまま使うのを強く推奨します。
acceptEdits はセッション中に /permissions で切り替え。Write / Edit の確認はスキップされ、Bash だけ確認が残ります。テンプレ流し込み・ボイラープレート生成・リファクタリングで便利。rm -rf 系の事故は防げます。
yolo は claude --dangerously-skip-permissions で起動するか /permissions から bypassPermissions を選ぶ。全部の確認がスキップされ、事故ったときに止められません。現場では「tests/ 配下を全削除」「Git 履歴を吹き飛ばす」「本番に誤 publish」などの事例が頻発します。
yolo の絶対 NG 組み合わせ
- yolo + 本番環境のリポジトリ
- yolo + 機密データのあるフォルダ
- yolo + 月額上限を設定していない API キー
- yolo + 未コミットの作業(rollback できない)
yolo を使うなら コミット済み・隔離されたサンドボックス(Dev Container、Docker、別ユーザーアカウント)が前提です。
慣れるまで normal 一本 が安全。3〜6 週間使ってから acceptEdits を試すペースが現場感覚です。
/cost でセッション内コスト確認
Claude Code は API 従量制。/cost で今のセッションだけのコストが出ます。
> /cost
Session cost: $0.34
Tokens (input): 45,231
Tokens (output): 3,847
Cache reads: 182,409 (saved $0.55)
Duration: 12 minキャッシュリード は プロンプトキャッシュ の仕組みで、同じファイルを 2 回目以降参照すると 1/10 の料金で済みます。同じセッションで何度も同じファイルを触る ほうがコスト効率が良いです。
コストの感覚値は 1 セッション $0.5〜$3 が普通、$5 超は何か無駄、$10 超は反省タイム。/cost を 30 分に 1 回叩く癖だけで月の請求書が変わります。
/cost はセッションだけ。累計月額 は Anthropic Console の Usage タブで別途確認します。
セッション終了 — /exit と Ctrl+D と Ctrl+C
3 つの操作が 似て非なる ので、最初に整理しておきます。
- ==
/exit== — お行儀よく終了。セッションログとコンテキストを保存してから終わる。推奨 - ==
Ctrl+D— Unix の入力終端信号。Claude Code はこれを受けると/exitと同じ動作== - ==
Ctrl+C— 処理中断のみ==。Claude が実行中の処理を止めるだけで、セッションは終わらずプロンプトに戻る
「Claude が暴走したけど終了したいわけじゃない」 → ==Ctrl+C、「セッション自体を終わりたい」 → /exit or Ctrl+D==。混同しないでください。
続きから再開 したいときは、次回起動時にフラグを付けます。
$ claude --continue # 直前のセッションの続き
$ claude --resume # 過去のセッション一覧から選ぶ新しい話題で始めたいなら、フラグなしで claude を起動するか、セッション中に /clear で会話履歴をリセットします。
初回起動でよくあるトラブル 5 つ
「ここで詰まったら、まずこれを疑え」のチートシート。
① 「Invalid API key」 — 8 割は コピペ時の余分な空白。sk-ant-api03-... の前後に半角スペースや改行が混ざっていると弾かれます。/logout で再認証フローへ。残り 2 割は クレジット残高ゼロ or キー削除済み。Anthropic Console の Billing と API Keys を確認。
==② 「> が出ない / 反応しない」== — ネットワーク or Anthropic 側障害。ping api.anthropic.com で疎通確認、status.anthropic.com でサービス状況確認。社内ネットワークでブロックされているケースもあるので IT 部門に確認。
③ 日本語が文字化けする — Windows なら chcp 65001 で UTF-8 に切替。Mac は ~/.zshrc にロケールを書きます。
echo 'export LANG=ja_JP.UTF-8' >> ~/.zshrc
echo 'export LC_ALL=ja_JP.UTF-8' >> ~/.zshrc
source ~/.zshrc④ プロジェクト外のファイルを読みに行く — 起動位置が間違っている。/status で cwd を確認し、/exit してから正しいフォルダで起動し直します。~/Documents や ~ で起動すると関係ない全ファイルがコンテキストに混ざります。
⑤ コストが見たことない速度で上がる — /cost を打ったら $5 を超えていた、というケース。原因は次の 3 つ。
- 巨大なファイルを読み込ませた(
node_modules/、数百 MB のログ等) - yolo モードで Claude が無限ループ的に試行錯誤
- モデルが Opus のまま で長時間使った
対策は /model sonnet(軽量化)、/compact(履歴圧縮)、/clear(リセット)。予防には ==.claudeignore== をプロジェクトルートに置いて読ませたくないものを除外しておきます。
# .claudeignore
node_modules/
.git/
dist/
build/
*.log
.DS_Store1 つ問いかけ — あなたが今この瞬間、/cost を打ったらいくら表示されますか?
数字を知らずに作業している状態は、財布の中身を見ずに買い物しているのと同じ です。30 分に 1 回・セッション終了前に 1 回、/cost を叩く癖をつけてください。1 ヶ月後の請求書を見て震える人と、計画通りに収まる人の差は、この一手間だけです。
まとめ
このレッスンで押さえてほしいことを 8 つ並べます。自分の言葉で説明できる ようになるまで、何度か戻ってきても OK です。
- 起動直後にまず ==
/modelと/status== を叩く。モデル / コンテキスト / cwd / 権限モードを毎回確認する - 覚えるべきスラッシュコマンドは 8 個(
/help/status/model/cost/clear/compact/init/exit)。最初の 5 つは指で覚える - スラッシュコマンドは Claude(LLM)に届かない。アプリ操作と AI 会話を混同しない
- ファイル書き込み確認ダイアログの ==
y/n/Esc/a== の意味を理解する - 権限モードは normal → acceptEdits → yolo の 3 段階。最初の数週間は normal 一択
- ==
/costでセッションコスト== を確認。$5 を超えたら何かが無駄。Anthropic Console で月額累計を別途確認 - 終了は ==
/exitかCtrl+D==。Ctrl+Cは処理中断のみ。claude --continueで続きから再開 - トラブルの 8 割は ==API キーの空白 / 起動位置 / モデル選択 /
.claudeignore未設定== のどれか
<Checklist items={["claude を起動して /status の出力 5 項目(モデル / コンテキスト / cost / cwd / 権限モード)を読めた","/help を叩いて利用可能なスラッシュコマンドが一覧表示された","「hello.txt を作って」の指示で確認ダイアログが出て y で許可、実ファイルが作られた","/cost で現在のセッションコストが表示された","Permission mode が normal になっていることを /status で確認した","/exit でセッションを正しく終了できた","claude --continue で前回の続きから再開できることを試した"]} />
章末演習 — 読み終わるだけで終わらせず、手を動かして「自分ごと」に落とし込みましょう。所要時間 15〜20 分。
- 今すぐ
claudeを起動して、/model/status/cost/helpの 4 つを順番に叩いてください。出力の中で「これ何だ?」と思った項目を 3 つメモして、次の章までに何のことか把握できる状態にしておきましょう - プロジェクトルートに ==
.claudeignore== を作成し、node_modules/.git/*.log.DS_Storeの 4 行だけ書いて保存してください。これだけで、後で大規模プロジェクトを開いたときのコスト事故をひとつ防げます /permissionsを叩いて acceptEdits に切り替えてみてください。試しに「README.mdを作って簡単な自己紹介を書いて」と指示して、編集確認がスキップされることを体感した後、==必ず/permissionsでnormalに戻して== くださいCtrl+CとCtrl+Dの違いを実機で試します。「100 個のファイルをtmp/配下に作って」と Claude に頼んで、途中でCtrl+Cを押して止まることを確認してください。その後、/exitかCtrl+Dでセッションを完全に終了します
<Quiz question="Claude Code を起動した直後に最初に確認すべきこととして、最も重要なのはどれですか?" options={["Claude のキャラクター設定をカスタマイズすること","/status でモデル名・コンテキスト残量・作業ディレクトリ・権限モードを確認すること","いきなり複雑な指示を投げてレスポンス速度を測ること"]} answer={1} />
<Quiz question="権限モードの normal / acceptEdits / yolo(bypassPermissions)について、正しい説明はどれですか?" options={["yolo モードは全確認がスキップされるため、本番環境や未コミットの作業でも気軽に使ってよい","normal は確認が多くて遅いので、初心者ほど acceptEdits から始めるべきだ","normal はファイル編集・シェル実行ともに毎回確認、acceptEdits は編集のみ自動許可、yolo は全自動で危険"]} answer={2} />
次のレッスンからは、いよいよ第 3 章「はじめての指示」に入ります。ここまでで Claude Code の 環境と画面の地図 は手に入りました。次は 実際の指示の組み立て方 を学んで、Level 0 から Level 1 へ階段を 1 段上がります。